更新手続と権利維持管理

typing.jpg アメリカ特許商標庁は商標登録の更新期限に関して登録人にリマインダーを送付しません。登録から5年目と6年目の間に提出しなければならない継続使用の宣誓書(8条宣誓書)についても、リマインダーを送付しません。登録人は自分でこれらの期限管理を行わなければなりません。特許事務所を通じて出願している場合は、通常その事務所でも期限管理を行いますので、出願人と特許事務所のダブルでの期限管理となり、安全です。

 アメリカの商標制度は使用主義に基づいています。使用によって権利が発生するのと同様に、たとえ商標を登録していても、再開の意図なく商標の使用を中止すれば権利は消滅してしまいます。従って、アメリカで商標権を維持するためには商標を継続して使用しなければなりません。しかし、それは単に商品やサービスに商標を使用すれば良いわけではなく、取引において誠実かつ真正な使用(bona fide use)でなければなりません。例えば、たった1回きりの出荷でその後継続していないような使用は誠実かつ真正な使用とは認められません。

 アメリカ特許商標庁は登録人が継続して商標を使用しているかどうかを確認するために、登録から5年目と6年目の間に継続使用の宣誓書(8条宣誓)と使用証拠の提出を登録人に求めます。また、更新時にも同様の宣誓書と使用証拠を求めます。使用再開の意図無くして使用されていない商標はもはや権利として保護するに値せず、登録簿から削除されるべきものなのです。

 不使用取り消し請求においても、3年間使用していなければ、使用再開の意図が無いと推測され、登録人が再開する意図を積極的に証明しなければならなくなります。

 積極的に商標権を主張するためには、Rマークをつけたり、"Registered U.S. Patent and Trademark Office"又は、"Reg. U.S. Pat. and TM. Off."を付すことができます。(それらの表示がある場合には、侵害訴訟において損害賠償を請求することができ、表示がない場合は原則として損害賠償を請求できません。)

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